何のために働くのか、それが分からなくなった日のこと。

「鬱病ですね…。中程度です」目の前にいる医者は、たしかそう言ったと思う。その頃の記憶はあまり残っていない。はっきりした日付も定かではない。たしか2004年~05年の寒い時期だったはずなので、およそ12年前の事だったと思う。 入社4年目のサラリーマンだった。学生時代のアルバイトで、人を笑顔にする喜びを知った。そ…